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医療法人の具体的な業務内容とは、何か?

 

医療法人が行うことの出来る業務は、原則として、病院、診療所又は介護老人保険施設のみです。しかし、業務に支障のない限り、定款又は寄付行為により他の医療に関係する業務も運営することができます。

<解説>
(1) 附帯業務【医療法42条】
○ その解説する介護老人保護施設、診療所、あるいは病院の業務に支障のない範囲で、医療法人は、寄付行為あるいは定款の定めに則り、業務の全部あるいは一部を行うことが可能である。
(2)本来業務【医療法第39条】
○ 医療法人は病院、歯科医師あるいは医師が常に、勤務する介護老人保護施設あるいは診療所の開設を目的として設立される法人となる。

 上記のとおり、医療法人は、本来業務以外にも、医療法第42条各号に定められている業務を行うことができる。ただし、附帯業務については、本来業務を行わず、附帯業務のみを行うこと、あるいは委託することは医療法人の運営上、不適当であるとされている。

決算において作成する書類及び提出期限とは、何か?

 

決算において、医療法人が作成しなければならない書類は、財産目録、貸借対照表、事業報告書、損益計算書(以下「事業報告書等」)となる。
・ 会計年度終了後2月以内に、事業報告書等は、作成しなければならない。

<解説>
(1) 事業報告書の記載事項
 事業報告書には大きく、(一)「事業の概要」、(二)「医療法人の概要」の2点が記載されます。
(一) 事業の概要
 「事業の概要」には、「収益業務」「附帯業務」「本業業務」の概要の他、「当該会家年度内に社員総会あるいは評議員会で議決あるいは「同意した事項」等が記載されることになる。
(二) 医療法人の概要
 「医療法人の概要」には、医療法人の「事業所の所在地」「設立登記月日」「名称」「設立許可年月日」そして「役員及び評議員」が記載されます。
 「役員及び評議員」には役員の種別(理事、監事、評議員、理事長)、氏名、職務等が記載されるが、社会医療法人、特別医療法人そして特定医療法人を除き、医療法人は記載しなくても差し支えない。「役員及び評議員」の欄は、一般の医療法人についてのみ記載しなくても問題ない。

(2) 事業報告書等の作成
 医療法人の透明性の確保を図るという目的から、医療法人は、医療法改正により、毎会計年度終了後2ヶ月以内に事業報告書、貸借対照表、損益計算書、財産目録、その他厚生労働省令で定める書類(以下「事業報告書等」という。)の作成が必要となった(医療法51条)。作成された事業報告書等は、理事から監事に提出されることになる(医療法51Ⅱ)。
 監事は監査をし、監査報告署を作成することになる(医療法46の4Ⅲ三)。

(3) 都道府県知事への届出
 社会医療法人を除いた医療法人は、次に掲げる書類を、毎会計年度終了後3ヶ月以内に都道府県知事に届け出なければならない。
(届出が必要な書類)
1、 監事の監査報告署
2、 事業報告書等

 この規定に違反して都道府県知事に届出を行わなかったり、あるいは、虚偽の届出をした場合において、20万円以下の過料に処せられる可能性があるので、留意しなければならない。

今回の第5次医療法改正が行われましたが、その中での医療法人の概念について変わった点は?

 

A. 平成19年4月1日から、医療法が改正されました。いわゆる第5次医療法改正といわれている改正です。今回の改正により医療法人の概念については、「非営利性の徹底」、「透明性の確保」、「効率性の向上」、「公益性の確立」、「安定した医業経営の実現」というこれらを根幹とした改善を目的としている医療法人の改正が行われることになりました。

解説

今回の医療法改正には6つのポイントがあります。

1. 解散時に医療法人が有している残余財産の帰属先についての改正
「持分の定めがある社団医療法人に関しては、解散をした時において医療法人が残余財産を有している場合には、その解散時において出資の持分に基づいて残余財産の分配を受けることができる」という規定がありました。
この規定により「非営利性を維持できない」つまり、残余財産の分配が配当に当たるという指摘を受けました。
そのために、新制度によって設立された基金拠出型医療法人は、残余財産の分配先を出資者から国や地方公共団体などの公共的な組織に配分することになりました。

2. 社会医療法人の創設
「社会医療法人」が創設されることになり、公共性の高い医療の提供を行うことができることになりました。この社会医療法人の創設については、離島や僻地での医療の充実や、救急・災害時への対応の強化を図る目的があります。
他の法人と違い、社会医療法人は「一定の収益事業を行っても良いこと」「医療法人債の発行や募集が可能」という点が特徴です。

3. 管理体制に見直しと強化
医療の質に対するボトムアップは当然のこと、運営については透明性が高いことが、法的にも検証可能なことが義務付けられています。
そのために、理事・監事の任期や監事の職務について明文化するとともに、事業報告書や監査報告書の作成についても必須事項として加えられることになりました。さらに、都道府県に提出された事業報告書等については、信頼性の検証を行う必要性から閲覧に関する規定が新たに設けられることになりました。

4. 自己資本比率の規定の廃止
今までの医療法人については「自己資本比率が20%以上であること。」この規定がありましたが、新制度下では、この自己資本比率の規定が廃止されることになりました。

5. 事業報告書等の強化
医療法人ついては、毎年の会計年度が終了後、2ヶ月以内に事業報告書・財産目録・貸借対照表・損益計算書などの作成が義務付けられました。この作成した書類等は、理事から監事へと提出されます。監事の監査を受けることが必要になりました。

6. 附帯業務の拡大
医療法人については、病院としての機能だけではなく、有料老人ホームや高齢者用の住宅の設置などの、附帯業務を行うことを認められることになりました。

医療法制定:昭和23年
第1次医療法改正:昭和61年
第2次医療法改正:平成4年
第3次医療法改正:平成9年
第4次医療法改正:平成13年
第5次医療法改正:平成19年

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