医療法人の社員について説明してください
医療法人設立とは、設立を目的に集まった人々が財産を拠出して法人を設立することであり、この集まった人々が社員です。拠出をした人は一般的に社員になりますが、拠出をしていない人でも社員になることが可能です。社員は自然人に限られるため、株式会社等や医療法人が社員になることはできなく、原則的に3人以上とするのが都道府県の指導となっています。
株式会社での株主総会に当たる社員総会に出席できるのは社員のみです。社員総会での議決権は拠出額にかかわらず、1社員につき1個のみです。株式会社では持株数に応じて議決権が行使されますが、医療法人の場合は社員に1議決権となるので株式会社とは異なります。社員となりうる資格について、法律では意思能力があればよいことになっていますが、都道府県の一般的な指導では未成年者は適当ではありません。また、基金拠出型医療法人と違い、経過措置型医療法人は社員が拠出ではなく出資しています。出資持分とは、医療法人社団設立時に出資した財産額に応じて、法人の資産に対して持分相当の財産権を持つということです。よって、社員は出資持分に応じて財産の払戻しを請求できる権利を有していますが、社員としての地位を継続した状態で財産払戻しの請求をすることは認められていません。つまり、退社・除名・死亡により社員資格を喪失した際に払戻請求権を行使する場合、そして、医療法人社団が解散して残余財産請求権を行使する場合にのみ、出資持分を請求することが可能ということです。
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